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2009.08.25

馬英九の批判について

 台風による災害の他に、今回の水害では、馬、劉政府の救援と善後策の行動に遅れが生まれた上に、災害後の失言などが加わり、馬英九個人の支持率も大幅に減少し、最も低い世論調査では16%に低下している。この数日になってようやく被災地に駆けつけ、どの地方でも、頭を下げて、謝罪し、低姿勢の様子を表している。しかし人々の罵倒と批判は収まりそうも無い。
 しかし今回の天災が、汚職などの犯罪行為、あるいは国防上の重大な過失ではなく、天災に対する対応の問題による、支持率の低下であると強調し、次のような台湾メディアと、国民は、馬英九に対し、厳し過ぎるのかと疑問を呈し、
就任一年三ヶ月の馬英九にとって、これは「統治危機」を迎えたといってもいい。 馬政権は許しがたい罪を犯したわけではなく、内乱外患問題で大きなミスを犯したわけではない。ただ数百名が死亡した天災での対応がよくないという理由で、人々の怒りを買った。さらに馬英九が、この汚名を挽回する事は非常に難しい、この時、台湾メディアと人民は、
 客観的に言えば、今回の台湾の水害は百年来の規模の台風によるもので、水害の被害はどんな執政者でも、免れなかっただろう。しかし今回の水害の発生以降、人々の怒りは、馬英九に向けられた、表面的のみに観察すれば、これは厳し過ぎるようにみえるかもしれない。
 しかしここで政治はそれほど簡単な事ではないことを理解しなくてはならない。人々が政治家を判断する際、その多くは感情的、あるいは期待など情緒的な主観によるものだ。とくに災害など非常時では、人々は信頼でき、頼りがいある対象を必要とする。もし馬英九が今回の災害が起きる前に、準備を整え、災害発生時に、きちんと配慮を示し、すばやく現場に駆けつける、または救援活動にあたる姿勢を見せていれば、被災者は、例え被害が重大であっても、馬英九を非難する事はなかっただろう。それどころか、馬英九に対し、感謝の意を表していたかもしれない。そして馬英九に対する支持も多いに上がっていたと言えるだろう。ようするに問題は馬英九と政府が、災害前、発生時においてもその動きが遅くれ、そのうえ、災害の状況が表面化し、人々に知られても、馬英九はまだ決断を迷い、緊急命令の発令し、総動員し、救援活動を行うことを拒否した。その結果、人々が見たのは、多くの記者や、原住民らが、現場に駆けつけているのに、政府関係者や、救援活動を行う機関はいないという状況である。そのため被災者は自らテレビ局や、ショートメッセージなどを使って、災害状況を発信する始末となった。その間、政府指導者や、関係者は、災害が起きたとき、まったく姿が見えなかったと言えるだろう。
 このような政府に人々は失望し、絶望させたと言えるだろう。さらに問題なのは、馬英九自身が、救援で無能だったにもかかわらず、その責任を逃れようとする発言を繰り返したことだ。最初は気象局の予報が正しくなかった、その次は被災者が批判する事を拒否したためと主張し、あるいは気候が悪く、救援活動が妨げられたと主張した。このようなリーダーは香港や、中国内部では、暴動が発生していただろう。このような角度から見れば、台湾の人々が馬英九を責め立て、辞任要求もするのは、馬英九に対し、過酷すぎるのではなく、人々の失望が頂点に達したともいえるだろう。
 水害以前、馬英九の中華社会における声望は極めて高く、世界的に見ても、評判が高かったといえるだろう。馬英九は見た目も優れ、ハーバード大学の学歴を有し、流暢な英語を話す。加えてウォーキングやスイミングなどを好み、ある意味、中産階級的価値感を体現した人間だとも言えた。また重要なのは、清廉で潔白な印象は、アジア人の理想的リーダーだと思わせた。しかし今回の水害で、人々は、以前の考えが誤りだった事を気づかせ、すなわち「馬英九神話」を徹底的に打ち砕かれた。
1.過去十年間、台湾は「メディア政治」の新時代を迎えた。政治人物の実際の実績以上に、メディアでのイメージが重要となっていたという事である。以前は陳水扁がその方法に極めて長けていた。彼は素晴らしい政治家というイメージ作りに成功し、若い青年らとダンスを踊ったり、早い時期から、ネットを友好的に用いて、宣伝活動を行う事をよく理解していた。その点は馬英九は陳水扁に負けていなかった。マスメディアのイメージから馬英九は生み出させたのだ。
 しかし欧米の学者すでに指摘しているように、このようなメディアのイメージから生み出されたのは、「政治スター」であり、「政治リーダー」では無いのだ。このような政治家はいかにイメージを形成するのかという点に力を注ぎ、実務という点ではあまり興味を持たない、一種のナルシズム的傾向を持つ。すなわち表面的な政治的イメージに過ぎないのだ。馬英九が旋風を巻き起こし、そして地に落ちたのは、欧米のこの種の理論がすでに証明している。馬英九には「イメージ」しかなく、「能力」がないリーダーである。
 平時では問題ないのだろうが、現在の世界情勢下では、この種の人物が巻き起こした旋風は、いずれ墜ちるのは、定められた運命だったとも言える。
2.今回の水害で、馬英九に関する議論で、最も注意すべき点は、台湾内に馬英九を擁護するものが、ほとんど無いということである。国民党の要人や、議員らは馬を避け、幾人もの国民党議員に聞くと、表立って批判していないだけ、まだマシである」と回答している。
 陳水扁の汚職問題の際では、民進党は全力で陳を擁護したが、困難に陥った馬英九を擁護する声はほとんど上がらない。これは国民党が無情ということを意味するのでなく、過去二年間、馬英九が権力を得る過程で、実際には、多くの公正ではない手段を用いていたためだ。例えば、立法院長の王金平を台湾独立支持者と貶め、江丙坤と吳伯雄はスキャンダルで倒し、副総統の蕭萬長を冷遇するなどしてきた。馬政権をよく理解している人間には、この政府が一部の人間が権力を持ち、封鎖的、排外的で、仲間に対し、冷酷なことをよく理解している。馬政府が聞く耳を持たず、仲間が擁護しないのは原因がある。明報
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 この社説を書いた明報は、香港系メディアで、もともと国民党側を擁護する立場を取っていた。ところが今回の水害では、馬政権を「無能」であると断定し、さらに馬英九の支持の高さは、メディアから生まれた虚像に過ぎなかったと厳しく批判している。
 今回の水害で特徴的なのは、台湾内の反国民党系メディアだけでなく、CNNなど海外メディアも厳しく馬政権を批判している事だ。
例えば、CNNの場合、馬英九を「this man」と表現した上で、謝罪記者会見の様子をこの男は自分を擁護していると報道し、手厳しく報道している。
 とくに中国系メディアも馬を批判する立場に回っているのは、何を意味しているのか。考える必要があるように思える。

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