Twitter

Amazon

無料ブログはココログ

« 馬英九いわく中華民国の寿命はあと10年数年までだそうです(後になって数十年後に訂正) | トップページ | 劉曉波氏に懲役11年 »

2009.12.17

最新の台湾世論調査、中国との統一を望むのはわずか2%

台湾の雑誌「天下」は定期的に世論調査を行っており、最新の世論が公表されている。


 台湾が抱える問題の一つは混乱したナショナリズムだ。ようするに統一したナショナリズムを持っていないと言える。日本では大多数が「日本人」だと回答するだろう。だが台湾では異なる。ある人は「台湾人」だと回答し、またある人は「中国人」だと回答する。また「中国人であり、台湾人でもある」と回答する人もいる。

それは戦後の台湾政治の特殊性、国民党独裁支配と深く関わっている。1945年、国民党が台湾を支配を始めてから、1949年、国共内戦に敗れ、中国本土の支配権を失った。しかし国民党は台湾しか支配していないにもかかわらず、国内外にたいし、中国の代表であると主張し続けた。 この矛盾した状況を反映し、台湾には国民共通のナショナリズムが存在しなかった。

というわけでナショナリズムの世論調査というのは、重要な意味合いを有している。

 特に馬政権が登場してから、中国は政治的、経済的にも急接近している、このような環境の変化がナショナリズム意識にどのような影響を与えたのだろうか。

ナショナリズムの調査

ナショナリズムの調査では、62%が自分は「台湾人」であると答え、「台湾人であり、中国人でもある」と回答したのは22%「中国人」であると回答したのは8%だった。また興味深いのは、18歳から29歳までの年齢に限れば、「台湾人」であると回答したのは75%で、

「台湾人」だと自任する割合は更に増加していて、若い世代ではその傾向がさらに顕著に現れていると言える。

 今回の結果について、亞太和平研究基金会長の趙春山は、過去では「中国人であり、台湾人である」という回答の比率が最も高かった、中華文化に対するアイデンティティを強く持っていて、漢民族だという意識が強かった。しかし現在では「中国」は中華人民共和国を意味し台湾人としてのアイデンティティはますます強まっていると分析している。

台湾の統一、独立問題問題について

 また台湾の統一、独立問題では「すぐに独立」と回答したのは11%、「すぐに統一」という回答は2%、「現状維持」という回答は78%。台湾の大多数は現状維持が好ましいと回答している。注目するのは中国との「統一」に賛成しているのは、わずか2%に過ぎない。

 また現状維持の回答者に対しさらなる長期的展望については「永遠に現状維持を保つ」35%、「将来的には統一」10%、「将来的には独立」33%。

と回答している。やはり将来的な統一に望むのは、少数だ。

 これらの世論調査から中台接近にも関わらず、台湾内部で本当に統一を望むのは、少数に過ぎないという事が分かる。この割合は減少する一方で、その傾向は変わっていない。

台湾の経済状況について

 台湾人が最も懸念している経済問題では、93%が「貧富の差の拡大」に心配していると回答したのが、この数字は5年前に比べ、20%以上増加している。

 現在の景気では、満足していると回答したのがわずか20%、70%以上の回答者が不満であると回答している。ただし30%の人が来年の景気は良くなると考えていて、13年来最も高い数値で、来年の景気が悪くなると予想するのは昨年の57%から30%に減少している。

 多くの台湾人が今年が景気の底だと考えているようだ。

 また最近の中国経済に傾斜していく台湾経済に対し、61%が心配していると回答し、特に南部ほど、心配していると回答する割合が増加している。馬英九は中国とECFAを結び、経済一体化をさらに進めようとしている。しかし台湾世論では、こうした中国傾斜に対する懸念は増加している。

馬政権について 

一方で、馬政権の満足度に対し、馬政権の施政に満足していると回答したのは27%で、昨年の33%に比べさらに減少している。不満だと回答したのは55%から66%に増加し、馬政権の姿勢に対する不満は昨年より高まっている。

また馬英九は選挙公約の一つに、国民党内のわいろ政治の駆逐を掲げ、国民党改革を進めると表明していたが、61%が全く進んでいないと考え、成果を挙げていると回答したのは18%に過ぎない。

 馬政権に対する世論の厳しい目は、ますます強まっていることが高まっている事を示している。

 以上のように、台湾世論の傾向は、馬英九の対中融和路線にたいし、憂慮を示す割合が増えている事を示している。近年、台湾企業の対中は増加する一方で、ますます多くの企業が中国に進出し、その分野を広げている。台湾の企業にとって、中国との経済一体化は短期的には利益が多い、しかしその一方で台湾内部では産業空洞化が進んでいる。IT関連の工場も中国に移転してしまい、台湾の労働者の就職機会、条件がますます厳しくなっていて、貧富の差の拡大が拡大している。

 また近年では、中国からの観光客の受け入れなど、その交流は深まっているが、それが中国との統一を容認する割合を増やすことにはなってはいない。馬英九は将来的な統一を考慮しているような発言をしているが、台湾世論の主流は中国との統一には否定的だと言える。

参照元 天下  自由時報

 

« 馬英九いわく中華民国の寿命はあと10年数年までだそうです(後になって数十年後に訂正) | トップページ | 劉曉波氏に懲役11年 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 馬英九いわく中華民国の寿命はあと10年数年までだそうです(後になって数十年後に訂正) | トップページ | 劉曉波氏に懲役11年 »