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2009.12.27

台湾企業の本音

 先日、民進党は台中で、馬英九の対中融和政策に反対する抗議集会を行い、その規模は10万人になった。日本で10万人規模の抗議は60年代の安保反対運動ぐらいで、例がほとんどないと思われる。もっとも今回の台中デモはまだ小さいほうである。馬英九の対中政策に不安を持つ人がそれほど多い。

その一方で台湾企業の態度は全く様相が異なってくる。

 近年、台湾のIT企業はますます存在感を増しているが、その背景の一つには積極的な中国投資がある。中国で大規模な工場を設立し、世界中の企業から、受託製造を行い、大きく成功している。そのため企業界はさらなる中国との関係強化を訴えている。

 そのひとつが半導体受託製造での世界シェア2位のUMC(聯電)だ。

 UMC名誉会長の曹興誠が先日、曹興誠は新聞紙上で、「兩岸和平共存法」を制定し、中国との関係をさらに強化するよう求める広告を出した。

 曹興誠が主張する「兩岸和平共存法」とは「中国が統一の条件を台湾に提出し、台湾の国民投票で表決を行う。台湾での投票が過半数の同意を得た場合、統一を進める。同意を得る事が出来なれば、時期を改め、再度投票を行う。」

 ようするに中国との統一を前提に交渉をするべきと主張している。

紙面では、『領導者如果沒有立場、不訂目標,底下無所適從,必成一片散沙,所謂「將帥無能,累死三軍」』。『馬總統要想恢復威信並獲得連任,必須立刻擇一重大議題,作出膽識雙全的決策,讓人耳目一新,而兩岸問題當屬最好的選擇。』 

馬英九が、現状維持を明言していることに不満を表明し、さらに馬英九が信頼を得たければ、中国問題の解決を行うべきと主張している。

この広告に対し、馬英九側は特に反応を示していない。そのことについて、曹興誠は、現状維持は「慢性自殺」だと非難している。

 ようするにUMCのような台湾を代表する企業は、更なる中国投資の開放を求め、そのためならば台湾の併合も構わないという態度なのだ。

 この辺が台湾の苦境を表している。台湾の人々の間には中国に対する警戒感が非常に強い半面、企業は国家の枠組みに関係なく、投資を行うことに積極的だ。特に中国は、台湾経済を中国経済の一部に組み込むことで、統一を進めようとして、台湾企業の中国投資に優遇措置などを与えている。

 さらにこの問題は台湾の産業空洞化とも密接にからんでいる。近年、台湾のIT企業の発展が著しい。しかしそのほとんどが中国に工場を移転し、企業の利益や雇用が台湾内部には、還元されないという実態がある。

 曹興誠のように、露骨に中国との統一を言及する企業家は少なくない。しかし多くの企業家はさらなる中国投資を望んでいる。しかしこうした投資が台湾内には還元されず、企業は栄えるが、国が衰退するという皮肉な様相を見せているのが、最近の台湾なのではないかと。

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