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政治

2010.12.01

台湾主要都市の首長選挙結果

 先日の11月27日、台湾の主要都市の首長選挙結果。

根據台灣中央選舉委員會公布的數據,國民黨籍候選人郝龍斌、朱立倫和胡志強分別當選台北、新北和台中市長。

民進黨籍候選人賴清德和陳菊分別當選台南和高雄市長。


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 国民党候補者の郝龍斌、朱立倫と 胡志強がそれぞれ台北、新北、台中市長に当選。

一方、民進党候補者の賴清德、陳菊がそれぞれ台南と高雄市長に就任。

 今回の選挙では高雄では、民進党の現職市長、現職県長の合作が失敗し、分裂選挙になった。また高雄を襲った台風後の対応について、国民党系メディアが民進党候補者である陳菊に大規模なネガティブキャンペーンを行った。しかし南部ではネガティブキャンペーンの効果はほとんどなく、大差で勝利した。

 台南はもともと民進党の勢力が最も強い地域で、終始民進党が優位に選挙戦を進めていた。予想通り、民進党候補者が大差で勝利している。

一方、台中、台北、新北は国民党がそれぞれ首長の座を守った。

 今回の焦点は台中、台北、新北など、民進党が首長の座を奪取できるかどうかが注目されていた。結果だけ言えば国民党側が勝利したといえる。

銃撃事件の影響

 選挙前日、国民党名誉主席連戦の息子が銃撃されるという衝撃的な事件が起きた。

這一次國民黨搶下三席,尤其在台北市大勝,很多人都說,就是因為選前連勝文遭到槍擊的事件,讓選情翻盤。

http://tw.news.yahoo.com/article/url/d/a/101129/69/2i2uy.html

 ほとんどの台湾メディアも今回の選挙に前日の銃撃事件が大きな影響を及ぼしたと分析している。とくに台北市では予想以上の大差になったのは、銃撃事件で同情票が集まったからだと言われている。

 今回の選挙で国民党陣営が最も心配していたのが、馬政権に不満を持つ国民党支持者が選挙の投票に行かず、棄権されることだった。事実、前回の台東の選挙では国民党の投票が大幅に減少し、国民党が敗北するという結果になった。しかし事件の結果、そうした国民党よりの支持者がやはり投票し、結果、国民党票の減少を抑える事になったと見られている。

 一方、銃撃事件は実行犯の一人は逮捕されたが、共犯の二人は逃亡し、まだ捕まっていない。

 事件直後、容疑者は警察の取り締まりに対し、連勝文を銃撃したのは人間違いで、ほかの国民党候補者を狙っていたと述べている。犯人と国民党議員と土地を巡り、トラブルが起き、その報復で銃撃したと供述している。しかし連勝文本人は病院で犯人は撃つ直前、彼の名前を叫び、銃撃してきたと答えており、犯人の供述は偽りで連勝文本人を狙っていたと答えている。

 また国民党候補者も土地トラブルがあったことを否定している。

 実は2004年に起きた陳水扁銃撃事件も容疑者が自殺していたという、背後関係があいまいなまま、事件究明の幕が閉じた。やはり選挙賭博と関係しているのではという声も多いが、どこまで事件の究明がすすむのかはかよく分からない。

 前回、陳水扁が狙撃された事件では事件後、国民党は事件を自作自演だと訴え、台湾政治が大きく混乱した。しかし今回はそのような混乱は起きないだろう。これを台湾の民主主義が深化した証拠だという声もあるが、民進党が国民党のような執拗な抗議を行わないだけで、立場が逆ならば、どうなっていたのかは分からないのではと思う。

 このあっさりした性格は良かれ悪かれ台湾人気質で、国民党の持つ中国人的な粘着質な性格と大きく異なっているのが見て取れるのでは。

2012年総統選挙に対する影響

 今回の選挙が注目されていたのは、今回の選挙が2012年総統選挙に大きな影響を及ぼすと言われていたからだ。特に台北、新北は台湾の政治、経済の中心で、その注目度はケタ違いだ。李登輝以来、歴代台湾総統はみんな台北市長の経験者で、それだけ大きな政治的影響力を持っている。

 しかし今回の選挙では現職の汚職疑惑や不祥事が相次ぎ、国民党首長の支持は低下する一方だった。そのため今回の選挙では、民進党側が当選する可能性も少なくないと見られていた。そのため現在、北部や首長交代、国民党の勢力が強い台中で民進党が勝利すれば、2012年の総統選挙にも大きな影響がでるだろうと見られていた。

 だが国民党が三都市とも勝利した事は中国人観光客の急増や中国経済の好況の影響を受け、リーマンショック後、低迷した景気も回復しつつあり、このような経済環境が国民党側に有利に働いたと言えるだろう。


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 しかし純粋に国民党側の勝利だったかと言うと、単純には言い切れない。選挙全体の得票率だけをみれば、民進党が全体の49.87%の票を獲得し、国民党は44.54%で、得票率だけを見ると民進党が上回っていた事が分かる。南部の選挙では圧倒的に民進党が票を獲得し当選していた野に対し、北部では両党が拮抗していたためだと言える。

 陳水扁の汚職疑惑以降、民進党の支持は低迷し、得票率でも国民党と大差をつけられていた。その結果、2008年の総統選挙で、民進党は破れ、再び国民党が与党になった。しかし馬政権発足後、様々な問題が起き、国民党の支持も再び低下している。その一方で、蔡英文を中心にポスト陳水扁体制を築いた民進党の支持を再び取り戻してきたと言える。

 特に南部では国民党を圧倒する支持を集めるようになっている。

 台湾では中国と関係強化によって、経済的利益を受ける層と、そうではない層とはっきり分かれ、今回の選挙結果は、南部では中国との関係強化に対し、強い警戒感を抱いている事が分かる。

朝日新聞では今回の結果を、台湾が中国との関係強化を肯定化した結果と評しているが、台湾内部はそれほど単純ではないと思う。事実、台湾人の意識調査で、近年の中国との関係強化に関わらず、中国との統一を支持する割合が減少する一方だ。経済的関係の強化が台湾人の統一に対する拒否反応を減らしていないことを示している

 首都選挙の敗北は本来、民進党にとってダメージは少なくない出来事だ。特に新北市長選挙に出馬した蔡英文らの政治的影響力の低下は免れない事だった。今回市長選に出馬した蔡英文、陳菊らは民進党で最も人気、実力を備え、2012年、総統選挙の民進党側の有力候補でもある。そのため国民党は、民進党は市長を総統選までの腰掛けにすぎないと批判したため、当選した際、任期終了まで市長を務めると公約していた。ようするに今回の市長選で当選した場合、総統選挙で当選の確率が高い政治家が総統選に出馬できないという状況になる。

 今回は銃撃事件という突発的なアクシデントが起き、土壇場で状況が一変してしまった。民進党内部では落選の責任を問う声は一部から出てきているが多くはなく、党内の多数が続投することを支持しているようだ。皮肉な話だが、銃撃事件のため、蔡英文は2012年の総統選挙に後腐れ無く出馬することができるようになったとも言える。

 しかし民進党が抱える問題は少なくない。一番の問題は民進党はもともと反国民党を旗印に結成した経緯から、党内部では政策の違い、派閥など、内部対立が激しい構造を抱えており、党内部の派閥争いが党勢を著しく衰えさせている。また台湾メディアは圧倒的に国民党系メディアで、さらに最近ではチャイナマネーも台湾メディアに進出していて、三立、民視など台湾本土派メディアもあるが、資金力で劣っている。そのため既存の大手メディアでは民進党に対するネガティブキャンペーンばかりで、何かと劣勢に立たされやすい。

 また馬英九の就任以降、チャイナマネーの影響は強くなる一方で、台湾経済は中国経済に取り込まれつつある。そのため、中国との距離を置く事がますます難しくなってきている。

 はてさて、どうなることやら。

2010.11.26

台湾の首都選挙の前日に銃撃事件が発生

11月27日に、台湾の主要5都市の首長選挙が行われる。
今回の選挙では台北市、新北市(旧台北県)、高雄市、台中市、台南市の選挙だ。馬政権が発足して二年、その成果が問われる選挙だ。 高雄、台南という南部は元々民進党の勢力が強く、今回の選挙でも民進党側が優位に選挙を進めていて、焦点となっているのは台北、新北、台中という国民党の支持基盤の都市だ。  馬政権は支持率が低迷気味で、さらに国民党の汚職疑惑などで、国民党系首長に対する支持が低迷し、民進党が優位かという観測もあった。

驚傳槍擊喋血案!連勝文今(26)晚連趕選前之夜站台助講,晚間8點20分左右突然遭到一名林姓男子開槍,隨即緊急送往永和耕莘醫院、隨後轉往台大醫院急診室接受緊急手術。中選會隨後強調,27日舉行的新北市市長、議員及里長三合一選舉仍將繼續舉行,不受影響。 http://www.nownews.com/2010/11/26/301-2668313.htm

そうした中、国民党の名誉主席連戦の息子、連勝文が銃撃されるという衝撃的な事件が発生。連勝文自身は重傷を負ったものの、生命には別状はない。しかしそばにいた支持者の一名が死亡するという事件が発生。

 襲撃したのは台湾マフィアの林という男で、動機はまだ不明。

間違いなく、選挙に影響を与えようとする思惑があったのではと考えられる。

 

以下は個人的感想。

 台湾ではマフィアによる賭博が盛んで、選挙も賭博の対象だ。個人的には今回の事件は、あんがい、選挙賭博と関係あるのではというのが、個人的な見方。

 前回の地方選挙では、馬英九政権に不満を持つ国民党支持者が投票に行かないという行動が目立ち、国民党は票を大幅に減らしていた。しかしこの銃撃事件で、そうした層がやはり国民党に投票し、国民党に対する同情票が増加するのではと考えられ、今回の事件は少なからず、明日の選挙結果に影響をあたえるだろう。

 はてさて、台湾の明日はどうなるやら

追加

 犯人の目的は市会議員候補者の陳鴻源が目的で、連勝文本人を狙った事件ではなかったとのこと、候補者と土地絡みのトラブルがあり、その報復で、選挙前日に銃撃したとのことだ。台湾の暴力団問題というのは、非常に深刻な問題だと聞いているが、こうした選挙前日を狙って攻撃するというのは極めて悪質な状況ですね。

 警政署昨晚表示,初步調查,嫌犯是針對候選人陳鴻源,警方已下令全面加強候選人安全與維安措施。林嫌 應訊時供稱,他與陳鴻源的父親有土地糾紛,多次到競選總部找陳家父子解決,對方都避不見面,昨得知陳鴻源有造勢場合便跟著上台,他不認識連勝文,當時以為 連勝文就是陳鴻源,根本不知道殺錯對象。

據了解,陳鴻源選前曾接獲恐嚇信函,對方得知陳家名下建設公司在台北市推動的都市更新案,要求分一杯羹、索求數百萬元處理費,揚言若不給,選舉將屆,將對其不利,陳鴻源已向警方報案。

槍擊案發生後,馬英九總統、民進黨主席蔡英文以及朝野都譴責暴力,要求警政署儘快破案。蔡英文並要求國民黨,身為執政黨應對此負起最大責任,更不要藉機做任何的選舉操作與煽動。

2010.09.08

台湾地方で国民党首長の評価がヒドイ件について

 台湾の雑誌は天下雑誌は定期的に大規模な世論調査を行っていて、各地方の施政満足度などを調査し、発表し、台湾のの地方世論の動向がわかる指針の一つだといえる。その天下雑誌が各地方の「県、市長の施政満足度世論調査」の結果を発表し、民進党系市長、県長は比較的高い満足度を保っている反面、国民党系の市、県では、満足度が軒並み低いという面白い結果となっている。また国民党の大物政治家として有名な苗栗県の劉政鴻、台中市長の胡志強は共に15位以下となった。

 この結果は、年末に控える台北など主要都市の首長選挙にどのような影響を与えるのか、興味深い結果になっている。

 天下雑誌による調査によれば、年末に選挙が行われる主要都市のうち、民進党政治家が首長を務める高雄県と高雄市、そして台南県と台南市では、共に高い満足度を記録し、市民から肯定する声が多かった。その中では先月、民進党を脱党し、高雄市選挙に出馬する事を表明している現高雄県長の楊秋興が首位となり、現高雄市長の陳菊は三位になった。一方、台南市は五位だった。また台南県は13名だったが、昨年と比べると、順位そのものは上昇している。
 その一方で満足度が低い地区は、胡志強が18位、汚職疑惑の中にいる郝龍斌に対する満足度は21位と低迷し、台中県の黃仲生は23位、台北県の周錫瑋は最下位という結果になった。

 こうした結果に対し、高雄の楊秋興はその結果を光栄に思い、高雄に対する使命感をさらに強めていくと発言し、陳菊は市民が政府に肯定的な評価を与えてくれた事に感謝し、さらに努力していくと発言した。
一方、国民党政治家の胡志強はこの結果を謙虚に受け止めると発言した上で、台中市が「もっとも住みたい市」、「さら競争力が高くなる」という項目では、1位になった事に喜んでいるとコメントした。  台北市のスポークスマンは台北市の経済力、福祉は共に評価が高く、政策の広報などが上手くいっておらず、将来的にさらに強化していきたいと発言している。また最下位になった台北県のスポークスマンは県長は非常に真面目に取り込んでおり、この調査結果は理解しがたいを発表した。

 次の世代を担うと見られている新任の首長では、 国民党系の政治家は評価は決して芳しくない。国民党政治家の首長で、もっとも高い評価だった台東県長の黃健庭の満足度でも17位に留まった。そして順位を大きく落としたのが新竹市で、高い評価をうけていた林政則が市長を退任した後、引き継いだ許明財の満足度は20位という評価で、前任者の評価から大きく順位が落ち、桃園県長の吳志揚も前任の県長の時から大きく順位を落とし19位になった。その一方で、国民党から除名された花蓮県長の傅崐萁は7位という順位だった。

一方、民進党は宜蘭県長に当選した林聰賢は2位という高い満足度を記録し、嘉義県長の張花冠の満足度も6位まで上昇した。

 この世論調査は2010年7月14日から8月8日まで、ちょうど政府が中国とECFAを結び、台中市の汚職疑惑や、苗栗の土地の収容をめぐる騒動の影響を受けた世論調査であるとのこと。

2010.02.23

周錫瑋が新北市長選立候補を断念すると発表した直後の世論調査

 周錫瑋が新北市長選立候補を断念するというニュースは、台湾国内のかなり反響が大きいようだ。

今回の決定で、かりに国民党が年末の新北市選挙で敗北した場合、次の国民党リーダー候補の最有力の朱立倫が大きくつまずくことになり、国民党が受ける傷はさらに大きくなるのは間違いない。国民党中央にとって、新北市選挙は絶対に負けられない選挙になった。

親中系メディア、中国時報が今回の新北市長選挙について最新の世論調査を発表している。

現在のところ、新北市長選挙に立候補するのは、民進党の最有力候補は前回の総統選挙で、副総統候補にもなった蘇貞昌だ。

 蘇貞昌は民進党内でも、前台北県長で最も人気の高い政治家の一人だ。蘇氏が県長現職だった頃、台北県の施政満足度は、非常に高く、その施政は高く評価されていた。

 いっぽう、国民党の候補者は朱立倫だと見なされている。

最新の世論調査の結果では、40%の新北市民が民進党の蘇貞昌を支持し、一方、国民党の朱立倫に対する支持は29%に留まり、現時点では蘇貞昌の支持のほうが11%高いという結果になった。

 二月上旬の世論調査では蘇貞昌が41%、朱立倫が36%だったので、わずか半月で朱立倫の支持は7%も減少したことになる。

 二月上旬と比べ、国民党支持者の朱立倫に対する支持は72%から63%に減少。無党派層の朱立倫に対する支持は23%から17%に減少、そのいっぽうで、民進党支持者は、朱立倫の擁立で危機感を持ったのか支持率が86%から93%まで上昇した。link先

 この世論調査の結果から、国民党が強引に「周錫瑋」が立候補を辞退させた結果、周錫瑋支持者の反感を買い、その一方で、民進党側は支持層をさらに固めたという結果になったといえる。
 実際の選挙は年末で、まだまだ先の事なので、まだまだどうなるのか分からないが、最近の国民党の強引な手法は台湾人から、少なくない反発を受けているのではないのかと思われる。

2010.02.22

国民党新北市の市長候補に朱立倫を擁立?

 最近の台湾政治では年末に行われる首都を含める市長選挙に誰が立候補するのかというのが、大きな注目の的になっている。

台湾は、他の国と同様に、人口の大部分が首都圏に集中している。それゆえ首都圏の首長というのは、それだけ注目を集めるというなる。

 次の選挙では、とくに注目されるのは、台北市、新北市(旧台北県)に誰が立候補するのか、特に注目を浴びている。現在、両市ともに国民党系政治家が首長を務めているが、両市とも施政満足度は高くない。

 台北市の場合、もともと外省人の割合が高く、必ず、施政満足度のいかんに関わらず、国民党に投票する鉄票と呼ばれる票が少なくない。そのため、例え施政満足度が低く、不満が多くとも、台北市の場合、国民党が有利なことに変わりない。そのため現職が引き続き、立候補する可能性が高い。

 一方、新北市の場合、民進党、国民党の支持層が比較的、拮抗して、選挙の当落は特定の支持政党を持たない無党派の動向が重要になってくる。

 現台北県の県長を務める国民党、周錫瑋の支持率は低迷し続け、現職が引き続き、新北市選挙に立候補した場合、国民党は苦戦するのは、必死だと見られていた。

 かりに新北市選挙で、国民党立候補者が敗戦したばあい、内外に馬英九政権の失墜を示すことになり、国民党側は何としてでも、退潮を止めようと必死である。

 そこで浮上したのが、人気がある現行政院副院長(日本でいう副総理)である朱立倫を立候補にしようとする動きである。朱立倫は桃園県長を務め、そこで馬英九、胡志強とともに「馬立強」と呼ばれ、国民党の中堅世代の中心人物とされる政治家で、 馬英九の人気が低迷している現在、国民党で最も人気の高い政治家である。

 一方で、現職県長の周錫瑋は続投する意欲を示し、それを会見などで表明していたが、とうとう党中央の意向に屈し、先日、新北市長選挙に立候補しないことを表明した。

台北縣長周錫瑋今天上午召開臨時記者會,宣布不參加年底新北市長選舉,他表示國民黨從總統府、行政院到黨中央,全都支持朱立倫,朱立倫的民調也比他高,為了黨內團結和遵守民主機制,他願意支持朱立倫參選;周錫瑋也表示,他不一定要做兩任,有做一任的決心才能把事情做好;並強調自己接下來不入府、不入閣,也不接受國營事業酬傭。但儘管說不委屈,周錫瑋在記者會上還是一度轉身落淚。支持朱立倫 周錫瑋宣布不參選新北市長

会見では周錫瑋は落涙しながら、立候補しないことを表明し、これが本人の意思ではないことは明らかだった。ともあれ新北市選挙の行方は、さらに混とんとしてきたといえそうだ。

 

2010.01.10

立法委員補選で民進党が三選挙区で全勝した模様

 先日、台湾で立法議員の補選が行われた。先の地方統一選挙で、民進党が善戦し、国民党の支持低迷があらわになったが、

 最近、国民党が議席を守る事ができるのかなどと、注目されていた。一方、民進党は今回の選挙のうち、2選挙区で勝利すれば、立法院全議席の4分の1を上回ることができる。

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 その1月9日の選挙結果、民進党が三選挙区全て勝利し、国民党の低迷を印象づけることになった。これで民進党の議席は30と全議席(113)の4分の1を上回り、総統罷免や憲法修正案を提起できるまでに党勢を盛り返した。

 今回の補選は、国民党議員の選挙買収による失職によるもので、国民党に対して逆風の強い選挙だったが、台中、台東など比較的、国民党の支持が固い地区だった。新たに国民党幹事長に就任した金溥聰は、国民党は二議席を死守するのが目標と明言していたが、二議席どころか、全議席を失うという結果になった。

 民進党にとっては、前回の地方統一選挙に続き、今回の勝利で、今年末に行われる台北市などの市長選に大きな弾みがついたといえる。

 今回のルーザーは間違いなく馬英九だ。前回の敗北を受けて、国民党幹事長に側近である金溥聰を送り込んだ。金溥聰は馬英九の市長時代から、右腕として、活躍してきたが、国民党内に影響力を持っていない。そのため、彼の就任には、国民党内部には不満の声が少なくなかった。しかし今回の敗北で、金溥聰の実力に対する疑問の声も強まるだろう。

  国民党は馬英九の個人的人気に乗りかかり、その勢力を大いに盛り返してきた。しかし、その個人的人気に頼った選挙戦略は大きく見直す必要が生まれるだろう。

2009.12.30

アメリカ牛輸入問題で失態を示した馬英九

 先日、台湾の行政院にて、与野党双方の合意により、食品衛生管理法修正案が決定された。この修正案では牛ひき肉、內臟の輸入が禁止する事が明記された。

 これは馬政権がアメリカが取り決めた議定書の履行を、立法院、与野党ともに拒否するという形になった。この修正案は野党の民進党だけでなく、与党であるはずの国民党も、馬政権にノーと言う結果になったことが、衝撃を与えている。

 アメリカ産牛で狂牛病が発生して以来、台湾もアメリカ産牛肉の輸入を禁止していた。しかし馬政権は今年10月になり、アメリカと議定書を結び、米国産牛肉の輸入を再開するを発表した。しかしこの取り決め内容が台湾内部で大きな反発を呼んだ、

この議定書では扁桃腺と、小腸の末端を除く30ヶ月以下の牛肉を輸入を再開するという取り決めだった。

 この議定書は日本や他の国に比べ、大幅な譲歩を許し、牛海綿状脳症(BSE)の危険物質と見なされる脳や脊髄などの危険部位の輸入も許可する事を意味し、発表されると、台湾内部では非常に大きな反発を招いた。。

 しかも反発を表したのは、野党だけでなく、与党である国民党も馬英九を非難した。

今回の決定は馬政権側が独断に決定し、国民党内部の了解すら得ていなかった。このような馬の独断に対し、国民党議員内部からも反発を招いた。

国民党議員からは、「自分らもいっさい関与せず、知らなかったことをどうやって擁護できるのか」、または「問題は牛肉ではなく、政策決定の過程だ、密室で決定されてはならない」,「党の政策と民意の狭間では、私は民意を選ぶ」などと馬英九を非難する声が高まった。

 国民党は前回選挙で地滑り的勝利を得て、立法院の4分3近い多数を占め、野党の民進党を圧倒している。また馬英九は国民党党首の地位も兼任する事になり、国民党、政府双方のトップになっている。

しかし馬英九執政後、馬英九支持の世論は急速に減少し、馬英九の威光は失いつつある。特に前回の地方統一選挙で、国民党は苦戦し、その一因はこの問題もあった。

 馬政府が結んだ議定書を、国民党が多数を占めるはずの立法側が覆すという皮肉な結果になった。

 この問題は台湾内部に留まらない。今回の立法院の決定によって、馬政府はアメリカと結んだ取り決めが反古する事になり、アメリカ側は大きく反発している。アメリカのアメリカ在台協会<実質的アメリカの駐台湾大使館)は今回の決定に、大きく失望していると声明を発表している。

 馬英九側はこの議定書を守らなくては、アメリカとの信頼関係が失われ、台米関係を悪化させるとして、何とか履行しようと必死だ。またアメリカが再協議に応じるかは不明だ。

 米国産牛肉問題は馬英九にとって、台湾内部では、野党だけでなく、味方であるはずの与党までも公然と馬英九に反旗を翻し、外部的には、米国の信用を失うという内外ともに敗れるという結果になった。

 馬政府側は「食い物の恨みは恐ろしい」という事を軽視していただけでなく、国会多数を占め、全て思いのままになるという傲慢さが、今回の失態につながったという意見がある。

参照元

2009.12.15

そういえば鳩山政権って、まだ発足3ヶ月なんだよね

 最近、日本政治はいろいろ騒がしいですね。

 民主党が先の衆議院選挙で大勝利し、政権が発足してから、まだ3ヶ月足らずなんだよね。仮に民主党が次の参議院選挙で敗北しても、衆議院で圧倒的多数を握っているので、あと3年は民主党政権が続くということだよね。

 この三ヶ月で普天間の基地移転問題で、今まで積み重ねた移転交渉を壊し、日米同盟は亀裂を見せています。このままでは、万全ではなかったものの、せっかく進みかけた基地移転が崩れ、その上、日米安保に大きな障害を残す可能性が高そうですね。

 鳩山首相はオバマ大統領に「trust me」と保証したのに関わらず、会談の内容をあっさりと裏切る結果となり、米国は日本に不信感を強めそうです。今の鳩山首相は八方美人で全員にいい顔を見せようとした結果、全員から不信感を持たれ、何も解決しないという最悪の結果を招きそうです。

 安全保障を完全に米国に依存していた日本にとっては、これは安全保障に大きな危機を迎えたといってよさそうです。

 さらに言えば、在日米軍は日本の安全保障だけでなく、東アジア全体の安全保障にも大きな影響があり、この問題は日本国内だけでなく、東アジア全体の安全にも関わります。

 また天皇と政治という問題は、戦後日本にとって最も敏感な問題のひとつといってもいいでしょう。戦前日本はこの問題で国家を一度、壊滅に追い込んだという歴史的経緯があります。 日本は立憲君主国で、天皇は君臨すれど、統治せずという原則を今まで守ってきました。

ところが民主党政権はこの問題に土足で踏み込む結果になってしまいました。

先日日本を訪問した中国の次期リーダー候補の一人である習近平副主席を天皇と会見できるようにねじ込むという事を行いました。

日本が定めたルールを自ら破り、さらに民主党は中国との関係のため、天皇を交渉の道具として利用しました。

また天皇が中国内部の権力争いに利用されたと見られても仕方ないと思います

 日本の安全保障、また天皇問題というのは、戦後日本が守っていた根幹であるにも関わらず動揺が走っています。

しかも驚くのは、民主党政権発足後、わずか3ヶ月で起きたという事です。民主党政権はまだまだ続きます。

3年後の日本はいったいどうなるんだろう。本気で思ってしまいますね。

2009.12.12

ナルシシズム型指導者が生み出す悲劇

 中国時報に掲載されていた南方朔のコラムが話題になっている。

 このコラムは直接、馬英九を名指しに批判したのではないが、台湾の人が一読すれば、強烈に馬英九を批判している事にすぐ気付くからだ。馬英九を明の最後の皇帝、崇禎帝と例え、馬をナルシシズム的性格指導者だと非難し、自分の責任を認めず、ミスの責任を他人に転嫁するばかりで、さらに馬英九の人事が身内のみを使うとして、激しく批判している。

日本の某首相とも微妙にダブって見えるのも、興味深いので、簡単に訳してみた。

南方朔觀點-崇禎併發症:自戀型領袖的誤國

 北京故宮の後門には小さな丘があり、煤山と呼ばれている。明朝最後の皇帝、崇禎帝が首を吊り、自殺した場所だ。その樹木は焼かれてしまったが、その後、植え直され、今では大きな木となっている。

 ここで明の崇禎皇帝を挙げたのは、故事を借りて、現在を嘲笑する事ではなく、現代政治学を用いて、分析するだめだ。崇禎帝とはいわゆる「ナルシスト型リーダー」の最も典型的な例だ、指導者の極端なナルシスト的性格が自分を誤り、最終的に民衆、国家までが滅ぶ結果になった。ようするに崇禎の自己愛が、彼を滅ぼす結果になったといえる。

 崇禎帝は典型的な亡国の指導者だった。しかし即位直後はそうではなかった。即位直後、重臣の魏忠賢が横暴を重ね、党は利益に走っていた。崇禎帝は即位後まもなく魏忠賢を処罰し、魏の党派を罷免した。その姿は没落した明王朝の中興する雰囲気すら漂わせていた。崇禎帝自身も得意になり、自分は最も優れた名君だと信じ込んだ。しかしナルシシズムは傲慢に、傲慢は独善的、薄情へと変わっていった。

 明末では無能な肯定や大臣が大勢現れたが、それでも彼らは国家にはまだ有能な官僚、将軍が残っていて、その官僚らに国家を任せる事を知っていた。

 だがナルシストで薄情な崇禎帝は自分だけが正しく、他の人は皆、国家に忠誠を誓っていないと思い込んでいた。熊廷弼、袁崇煥など明末最後の名将さえも殺害してしまった。彼の在位の17年間、自分身近の奸臣しか信じなかった。そのため国はますます没落し、民衆の暮らしは苦しくなった。その結果、貧困した農民が造反し、李自成率いる反乱軍が北京に侵攻した。最もこっけいな事は、崇禎帝は最後まで、国が滅んだのは、自分の責任ではないと思い込んでいた事だ。彼が自殺する際、自分の着物に遺書を書き、そこでもなお「然皆諸臣之誤朕也(臣下が朕を誤らせた)」と書いた。自分が国を滅亡に追い込んだのに、まだ自分とは関係ない、全て他人の責任だと考えていた。まさにナルシシズムが狂気、無能を招いた極地だといえるだろう。

 崇禎帝の独りよがりは、ナルシシズム型リーダーの極端な例だと思われがちだが、近代政治学では、指導者でナルシシズム型の人格を持つ者は非常に多い。一般的には、指導者の自愛精神は、自分に厳しくする事につながり、そのこと自体は悪い事ではない。しかし過度のナルシシズムになると話は別だ。このようなリーダーは自分だけを愛し、他の人をかえりみないそして自分には決して間違いないと信じ、責任は皆、他人のせいだと考える。

 このようなナルシシズム型のリーダーは、庶民にとっては不幸そのものだ。

 (Won’t Get Fooled Again(選挙民進化論)という書籍の中で、ナルシシズム型指導者に関する一章がある。権力が最高潮に達する前は、ナルシシズムが生み出すイメージは人々を引きつけ、マイナス面はまだあまり表面化しない。人々はこうした指導者に対し、過度の期待を抱くため、権力の頂上に登るにはとても有利に働く。しかし権力のトップにつくと、その人格と、能力に、欠点が暴露され、崩れ落ちるように失墜していくのだ。

ナルシシズム型指導者にはマイナス面には、以下のような欠点を持っている。

  1. それらの人は、流ちょうな英語など、自分の特技を他人に見せつける事が好きで、自分がいつでも正しいと考え、他人は自分を誤解し、嫉妬し、中傷していると考える
  2. 他人を見下し、自分こそが最も優秀だと考える。
  3. 最もよく使う言葉は「」で、彼は他人を理解する事もせず、理解される必要性もないと考え、他人が彼の問題を言うとき、いつも別の事をする。ようするに他人に文句を言われるのが我慢できないのだ。
  4. 道徳的な言葉で自分を包み込み、自分を完璧に見せつけようとする。
  5. 年齢や身体に敏感。
  6. 他人を信じないで、自分の身辺の人間のみを信じる。
  7. 他人と成功を分かち合う事を拒否し、過失を担う事も拒否する。
  8. 彼の決定は短絡的だが、それには理由がある。
  9. 部下を肯定せず、部下には忠誠のみを要求する。

 ようするにナルシシズム型指導者の欠点とは恐ろしく、自愛の中で、自己を誤り、天下を誤ることになる。彼は瞬く間に頂上まで上り詰めることができるが、転げ落ちるのも早い。そのためナルシシズム型指導者は注意しなければいけない、選挙応援のように、必死で自己の自愛と自大を自制しなければならない。またこのような指導者を持ってしまった部下も注意が必要だ、なぜなら部下自身が、このようなナルシシズムに陥った指導者を作り出してしまったからだ。すなわち黙って従っていてはいけない、不満の声を挙げなけば、指導者が自身の自愛と自大に気付かないからだ。

参照元

2009.09.21

高雄市はラビア・カーディルの映画上映を決定したが、、、、

 高雄映画祭で上映予定のラビア・カーディル女史のドキュメンタリー映画を巡って、中国が圧力を加えていることは、先日書いているが、高雄市は映画上映を行う事を決定した。

 最近、ダライラマの来台時でも、主導的な役割を果たした陳菊だが、今回もこの人が最終的に決定した。

 陳菊市長は、芸術、創作および言論の自由を尊重して、高雄映画祭の企画のとして上映する事を決定したと発表した。BBC中国語

中国側の反応

 この決定に対し、中国は激しく抗議している。「ラビアは民族分裂分子であり、ウルムチの7.5事件での重大な暴力、犯罪活動の黒幕である。この事件によって、1700人以上が怪我を負い、197名が死亡し、無実な民衆の生命と財産と、社会の安全と安定に重大な危害を加えた」と激しく、ラビア女史を非難し、さらに「高雄市の一部の勢力が台湾各界の世論の反対を押し切って、事実を歪曲し、民族分裂を美化した映像を放映する事は、テロ犯罪活動に対し、異なる信号を送る事になり、断固して反対する」と厳しい口調で、ラビア女史と高雄市を非難している。

台湾内部の反発

 しかし今回の決定は、中国の反発だけでなく、一部の緑派からも批判も受けている。なぜなら、高雄映画祭は10月16日から始まる予定だが、今回、ラビア女史の映画上映を予定を早めて9月22日に決定し、実質的には映画祭から撤去したのと同様だからだ。

 この妥協に対し、一部の緑側支持者から妥協を非難する声もある。

例えば、自由時報の投稿では

高雄市長決定將熱比婭紀錄片《愛的十個條件》提前放映,是不是要將此片從國際影展中剔除?如果是的話,我覺得主辦單位或是陳菊市長應該誠實說明理由。(映画を予定より事前に放映する事は、国際映画祭から削除する事と同じ事ではないのだろうか、もしそうならば、主催者と陳菊市長は誠実にその理由を述べるべきなのでは。)参照元

 予定を早めた事は、中国に対し、善意を示したのではなく、公開の是非に対する論争を抑えるためだと言及している。

 個人的には予定を早めて上映するという高雄市の決定は、中国側の圧力が更に高まるのを防止する事と、これ以上、台湾内部の論争が高まるのを抑えるためにも、妥当な決定ではないかと思う。

 あともう一つ重要なのは今後の台湾政治の動向で、緑側陣営では、陳菊が中心の一つとして、動いていくということかな。